2010年 05月 18日
Sunday Roast |
火山灰の影響で日本で足止めをくらっていた時からすでに3週間ほどが経過。なかなか研究モードに戻れなかったのがやっと感覚を取り戻しつつある。
ロンドン滞在も残り1ヶ月ほど。Vivaの結果により微妙に変化するので何日に本帰国なのか未だはっきりしないのはもどかしいが、残りの日数でロンドンを去る前にやっておきたいことを考えると、やはりSunday Roastは欠かせなかった。何といったって、Sunday Roastは日曜日のみ。日曜日はもう数回しかない。
イギリスに来るまでSunday Roastなるものが存在しているのを全く知らなかった。Fish & Chipsの情報を載せているガイドブックは多くあっても、少なくとも私が読んだものの中にSunday Roastの情報はなかった。
初めてSunday Roastなるものに接したのはBrightonでの学生寮生活で。イギリス人(北部出身)が「日曜日にはみんなでSunday Roastを食べるものなのだ。そうしければならないのだ。」と、事情のわからないフラットメイトたちに手料理を振舞ってくれた。何が何だかよくわからなかったが、何もしたくない日曜日にそうやって皆で集まってランチを食べるのはいいことだ、と思った。その後、学生寮を出てからは下宿先の大家さんと何度近所のパブでSunday Roastを楽しんだことだろう。
さて、Sunday Roastとは何なのか。簡単に言ってしまえば、肉とポテトのロースト、その他蒸した野菜、ヨークシャ・プディングなどの上に豪快にグレービーソースを掛けただけのもので、極めてシンプルなもの。パブでは日曜日だけ特別に出てくるメニューである。最近ではFood serviceのあるパブも増えてきたが、大抵の場合、日曜日だけはメニューが異なる。
もうおそらく今回の滞在で最後となるSunday Roastには、つい最近も行って非常に満足だったハムステッド駅近くのパブ、Flaskへ。ハムステッドには良いSunday Roastを出すパブがいくつかある。数年前に行ったHolly Bushも良かった。このFlaskはご近所さん率が高く、フロアが1階だけなのもローカル感を出していて落ち着ける。そして働いているお兄さんたち(何故かみんなイケメン!)もすこぶる感じが良い。'Is everything alright?'と途中で必ず聞きに来るのもいい。そういう時にはイギリス人のように "Absolutely fantastic' (イギリスのTVは料理番組が流行っているが感想を求められたゲストがしばしばいう表現がこれ)と答えたくなる。
さて、Sunday Roastも所変われば内容も変わる。肉にもビーフ、ラム(羊)、チキン、ポークなどあって、付け合せのポテトもロースト(オーブンで焼いたもの)、マッシュポテト、フライドポテトの場合もあり、付け合せの野菜もサヴォイ・キャベツ(ちょっと苦味のきいたキャベツ)、にんじん、ズッキーニ(Courgetteと言う)、かぼちゃ、カリフラワー、パースニップ(白い人参のような野菜)、いんげんなど様々。野菜、肉の上にヨークシャー・プディングという、シュークリームの皮のようなものが乗っている場合もあれば、ない場合もある。
ヨークシャー・プディングは思わず日本のプリンのようなものを想像してしまうが、イギリス北部出身の元フラットメイトによると、昔、北部では肉料理には欠かせないものだったという。それを先に食べておくことによって肉を食べ過ぎるのを防ぐのだという。ナイスアイデア。
私はそのフラットメイトの作るヨークシャー・プディングが大好きだったので、Sunday Roastにヨークシャー・プディングがないと非常にがっかりする。狂牛病の影響でしばらくビーフは控えていたが(精神的なものであるが)、やはりロースト・ビーフは非常にイギリスらしいと思う。
今日のSunday Roastはスライスされたローストビーフにもちろんヨークシャー・プディング。付け合せにロースト・ポテト、人参、パースニップ、かぼちゃ、ズッキーニのロースト。
野菜がたくさん食べられて非常に満足。
(写真ではお肉に野菜が隠れてしまっていて残念)
今回は予約をしていなかったので12時きっかりにパブに着くように。Sunday Roastが評判のパブはものすごい勢いで予約が入っているし、12時(パブでは料理サービスの開始は12時)に着けば、何とか席を確保できる。今日のFlaskもやはり予約は沢山で、かろうじていくつかの空きテーブルがあった。
このパブFlask、店のマークはフラスコ。ハムステッドは18C初めに新鮮な泉が湧き出たことで一気に有名になり(ロンドンの水状況は極めて悪かった)、上流階級の人たちは健康のためにその水を求めた(飲んだり浸かったり)。当時のこのパブのあった場所では湧き水をフラスコに入れて売っていたとか。この建物は1874年に建て直されたものらしい。
最近は伝統的なSunday Roastを出さないパブも多い。チェーン化されて、いつでも同じようなメニューしか出さないファミレス化したパブも。こうやって「活気のあるパブご飯」が食べられる場所もどんどん減っていくのだと思う。何年後かわからないがまたイギリスに戻ってきた時に、またこういう心温まるSunday Roastが食べられることを心から祈る。
ロンドン滞在も残り1ヶ月ほど。Vivaの結果により微妙に変化するので何日に本帰国なのか未だはっきりしないのはもどかしいが、残りの日数でロンドンを去る前にやっておきたいことを考えると、やはりSunday Roastは欠かせなかった。何といったって、Sunday Roastは日曜日のみ。日曜日はもう数回しかない。
イギリスに来るまでSunday Roastなるものが存在しているのを全く知らなかった。Fish & Chipsの情報を載せているガイドブックは多くあっても、少なくとも私が読んだものの中にSunday Roastの情報はなかった。
初めてSunday Roastなるものに接したのはBrightonでの学生寮生活で。イギリス人(北部出身)が「日曜日にはみんなでSunday Roastを食べるものなのだ。そうしければならないのだ。」と、事情のわからないフラットメイトたちに手料理を振舞ってくれた。何が何だかよくわからなかったが、何もしたくない日曜日にそうやって皆で集まってランチを食べるのはいいことだ、と思った。その後、学生寮を出てからは下宿先の大家さんと何度近所のパブでSunday Roastを楽しんだことだろう。
さて、Sunday Roastとは何なのか。簡単に言ってしまえば、肉とポテトのロースト、その他蒸した野菜、ヨークシャ・プディングなどの上に豪快にグレービーソースを掛けただけのもので、極めてシンプルなもの。パブでは日曜日だけ特別に出てくるメニューである。最近ではFood serviceのあるパブも増えてきたが、大抵の場合、日曜日だけはメニューが異なる。
もうおそらく今回の滞在で最後となるSunday Roastには、つい最近も行って非常に満足だったハムステッド駅近くのパブ、Flaskへ。ハムステッドには良いSunday Roastを出すパブがいくつかある。数年前に行ったHolly Bushも良かった。このFlaskはご近所さん率が高く、フロアが1階だけなのもローカル感を出していて落ち着ける。そして働いているお兄さんたち(何故かみんなイケメン!)もすこぶる感じが良い。'Is everything alright?'と途中で必ず聞きに来るのもいい。そういう時にはイギリス人のように "Absolutely fantastic' (イギリスのTVは料理番組が流行っているが感想を求められたゲストがしばしばいう表現がこれ)と答えたくなる。
さて、Sunday Roastも所変われば内容も変わる。肉にもビーフ、ラム(羊)、チキン、ポークなどあって、付け合せのポテトもロースト(オーブンで焼いたもの)、マッシュポテト、フライドポテトの場合もあり、付け合せの野菜もサヴォイ・キャベツ(ちょっと苦味のきいたキャベツ)、にんじん、ズッキーニ(Courgetteと言う)、かぼちゃ、カリフラワー、パースニップ(白い人参のような野菜)、いんげんなど様々。野菜、肉の上にヨークシャー・プディングという、シュークリームの皮のようなものが乗っている場合もあれば、ない場合もある。
ヨークシャー・プディングは思わず日本のプリンのようなものを想像してしまうが、イギリス北部出身の元フラットメイトによると、昔、北部では肉料理には欠かせないものだったという。それを先に食べておくことによって肉を食べ過ぎるのを防ぐのだという。ナイスアイデア。
私はそのフラットメイトの作るヨークシャー・プディングが大好きだったので、Sunday Roastにヨークシャー・プディングがないと非常にがっかりする。狂牛病の影響でしばらくビーフは控えていたが(精神的なものであるが)、やはりロースト・ビーフは非常にイギリスらしいと思う。
今日のSunday Roastはスライスされたローストビーフにもちろんヨークシャー・プディング。付け合せにロースト・ポテト、人参、パースニップ、かぼちゃ、ズッキーニのロースト。
野菜がたくさん食べられて非常に満足。
(写真ではお肉に野菜が隠れてしまっていて残念)
今回は予約をしていなかったので12時きっかりにパブに着くように。Sunday Roastが評判のパブはものすごい勢いで予約が入っているし、12時(パブでは料理サービスの開始は12時)に着けば、何とか席を確保できる。今日のFlaskもやはり予約は沢山で、かろうじていくつかの空きテーブルがあった。
このパブFlask、店のマークはフラスコ。ハムステッドは18C初めに新鮮な泉が湧き出たことで一気に有名になり(ロンドンの水状況は極めて悪かった)、上流階級の人たちは健康のためにその水を求めた(飲んだり浸かったり)。当時のこのパブのあった場所では湧き水をフラスコに入れて売っていたとか。この建物は1874年に建て直されたものらしい。
最近は伝統的なSunday Roastを出さないパブも多い。チェーン化されて、いつでも同じようなメニューしか出さないファミレス化したパブも。こうやって「活気のあるパブご飯」が食べられる場所もどんどん減っていくのだと思う。何年後かわからないがまたイギリスに戻ってきた時に、またこういう心温まるSunday Roastが食べられることを心から祈る。
by vcuko
| 2010-05-18 10:00
| イギリス生活