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Profile--- ukiko
日本の大学院博士課程(文学系)在学3年目にして休学、 ロンドンにてリサーチへ(2005)。2005年9月よりロンドンで大学院(歴史学)に所属。現在、Ph.D.課程在籍。専門は1850-1910あたりまでの文学・歴史と文化。特に医学とジェンダー。博士論文テーマは「1860~90年イギリスの出産事情」。大英図書館や、各種病院系のアーカイヴに棲息。 コメントはお気軽にどうぞ。書き込みの際に要求される「パスワード」は、ご自分でコメントを削除する際のものですので、任意の文字or数字で結構です。どうぞよろしくお願いします☆ 2002.8~Brighton (MA) 2003.10~日本に生活の基盤を移しつつ、数回渡英 2005.2~London 在住 ◆LINK◆ METROの中で バーバリアンとチェロを弾こう ↑今はミュンヘン在住のアマチュアチェリストKIPさんのページ カテゴリ
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2010年 05月 24日
イギリス生活がもう残り少し、この美しい5月をどうしてくれよう・・・と考えて、最後に行っておきたい場所を熟考したらやはり湖水地方は外せず、2泊3日で出掛けてきた。湖水地方には2008年に、母を連れて行ったことがあるのだけれど、あの時は1泊2日の駆け足で、それなのに山歩き初心者のくせに着いた早々かなり長いハイキングを楽しんでしまったり、と、ゆっくりできなかったので(2008年湖水地方の日記はこちら)、今回は「いい景色をじっくり」を目標に。
まず初日はロンドン・ユーストン駅からヴァージン・トレインに乗って湖水地方の玄関口、Windermere駅へ。途中いろいろな乗り換え方法があるが、およそ3時間半ほど。この日は10時半にユーストンを出て着いたのが14時前。 今回は ①前回降りなかったAmblesideの町を歩く ②ビアトリクス・ポターの家、Hill Top周辺の散策をもう一度 ③前回行かなかったConiston Waterというちょっと先の大きな湖へ ④前回行ってとても良かったRydal Water~Grasmereの辺りを、前回と反対側を歩く の4つが目標。 初日は、Windermereに着いてからまずバスでAmblesideへ。ローカルバスで10分程度。Windermere湖に沿って田舎道を走り、最初に現れる小さな町。 Amblesideの町で唯一観光っぽいものは、Bridge Houseと呼ばれるもの。小川の上に建てられた、小さな石造りの小屋だ。何が異質かと言えば、やはり小川の上にちょこんと不自然に建てられたスタイルと、その場所がゆえに必然的にとてつもなく小さいということだろう。17世紀に建てられたと言われるこの建物には2つの話がある。1つは、この建物は地元Ambleside Hallリンゴ貯蔵庫だった、あるいはの夏の家として使われたというもの。もう1つは、Chairy Riggという人が妻と6人の子供と住んでいたというもの。長い歴史の中では、他にもいろいろな使い方をされたのかもしれない。 何故橋の上?という疑問には「税金対策」というのがまっとうな答え。地面の上に建物を建てる場合には土地税がかかるが橋の上に建てる場合はそれがかからなかったとのこと。なるほど。法律の隙をつく「賢い」人というのは、どの時代にも存在していたものなのだ。 しかし、ここまで奇策を考えてしまうほど、税金というのは人々を苦しめてきたのだろう。前回Willam Wordsworthの最後の家、Rydal Mountに行った時に「家屋調査の結果、壁に塗りこまれた窓を発見」という記事を読んだのだが、それも窓が何枚あるかに対して税金が課せられた17~18世紀のWindow Taxから逃れるための策だったらしい。 このBridge Houseは1926年に地元の人たちによって購入され、その後保存のためにNational Trustに寄贈された。こうやって昔ながらの風景を守れるシステムというのはイギリスらしくて素晴らしいと思う。 このAmblesideは本当に小さな町。カフェや雑貨屋さん、オーガニックショップなどあるほかは、特に何もないのんびりした美しい町。Amblesideを越えると、バスで5分ほど進めばRydal Church(Wordsworthの住んでいたあたり)。今回の目標にこの先の「Ryal Water~Grasmere散策」があるのだけれど、ひとまず夕方になったので、カフェでお茶して一旦は予約したWindermere駅近くのB&Bへ。(つづく)
2010年 05月 18日
火山灰の影響で日本で足止めをくらっていた時からすでに3週間ほどが経過。なかなか研究モードに戻れなかったのがやっと感覚を取り戻しつつある。
ロンドン滞在も残り1ヶ月ほど。Vivaの結果により微妙に変化するので何日に本帰国なのか未だはっきりしないのはもどかしいが、残りの日数でロンドンを去る前にやっておきたいことを考えると、やはりSunday Roastは欠かせなかった。何といったって、Sunday Roastは日曜日のみ。日曜日はもう数回しかない。 イギリスに来るまでSunday Roastなるものが存在しているのを全く知らなかった。Fish & Chipsの情報を載せているガイドブックは多くあっても、少なくとも私が読んだものの中にSunday Roastの情報はなかった。 初めてSunday Roastなるものに接したのはBrightonでの学生寮生活で。イギリス人(北部出身)が「日曜日にはみんなでSunday Roastを食べるものなのだ。そうしければならないのだ。」と、事情のわからないフラットメイトたちに手料理を振舞ってくれた。何が何だかよくわからなかったが、何もしたくない日曜日にそうやって皆で集まってランチを食べるのはいいことだ、と思った。その後、学生寮を出てからは下宿先の大家さんと何度近所のパブでSunday Roastを楽しんだことだろう。 さて、Sunday Roastとは何なのか。簡単に言ってしまえば、肉とポテトのロースト、その他蒸した野菜、ヨークシャ・プディングなどの上に豪快にグレービーソースを掛けただけのもので、極めてシンプルなもの。パブでは日曜日だけ特別に出てくるメニューである。最近ではFood serviceのあるパブも増えてきたが、大抵の場合、日曜日だけはメニューが異なる。 もうおそらく今回の滞在で最後となるSunday Roastには、つい最近も行って非常に満足だったハムステッド駅近くのパブ、Flaskへ。ハムステッドには良いSunday Roastを出すパブがいくつかある。数年前に行ったHolly Bushも良かった。このFlaskはご近所さん率が高く、フロアが1階だけなのもローカル感を出していて落ち着ける。そして働いているお兄さんたち(何故かみんなイケメン!)もすこぶる感じが良い。'Is everything alright?'と途中で必ず聞きに来るのもいい。そういう時にはイギリス人のように "Absolutely fantastic' (イギリスのTVは料理番組が流行っているが感想を求められたゲストがしばしばいう表現がこれ)と答えたくなる。さて、Sunday Roastも所変われば内容も変わる。肉にもビーフ、ラム(羊)、チキン、ポークなどあって、付け合せのポテトもロースト(オーブンで焼いたもの)、マッシュポテト、フライドポテトの場合もあり、付け合せの野菜もサヴォイ・キャベツ(ちょっと苦味のきいたキャベツ)、にんじん、ズッキーニ(Courgetteと言う)、かぼちゃ、カリフラワー、パースニップ(白い人参のような野菜)、いんげんなど様々。野菜、肉の上にヨークシャー・プディングという、シュークリームの皮のようなものが乗っている場合もあれば、ない場合もある。 ヨークシャー・プディングは思わず日本のプリンのようなものを想像してしまうが、イギリス北部出身の元フラットメイトによると、昔、北部では肉料理には欠かせないものだったという。それを先に食べておくことによって肉を食べ過ぎるのを防ぐのだという。ナイスアイデア。 私はそのフラットメイトの作るヨークシャー・プディングが大好きだったので、Sunday Roastにヨークシャー・プディングがないと非常にがっかりする。狂牛病の影響でしばらくビーフは控えていたが(精神的なものであるが)、やはりロースト・ビーフは非常にイギリスらしいと思う。今日のSunday Roastはスライスされたローストビーフにもちろんヨークシャー・プディング。付け合せにロースト・ポテト、人参、パースニップ、かぼちゃ、ズッキーニのロースト。 野菜がたくさん食べられて非常に満足。 (写真ではお肉に野菜が隠れてしまっていて残念) 今回は予約をしていなかったので12時きっかりにパブに着くように。Sunday Roastが評判のパブはものすごい勢いで予約が入っているし、12時(パブでは料理サービスの開始は12時)に着けば、何とか席を確保できる。今日のFlaskもやはり予約は沢山で、かろうじていくつかの空きテーブルがあった。 このパブFlask、店のマークはフラスコ。ハムステッドは18C初めに新鮮な泉が湧き出たことで一気に有名になり(ロンドンの水状況は極めて悪かった)、上流階級の人たちは健康のためにその水を求めた(飲んだり浸かったり)。当時のこのパブのあった場所では湧き水をフラスコに入れて売っていたとか。この建物は1874年に建て直されたものらしい。 最近は伝統的なSunday Roastを出さないパブも多い。チェーン化されて、いつでも同じようなメニューしか出さないファミレス化したパブも。こうやって「活気のあるパブご飯」が食べられる場所もどんどん減っていくのだと思う。何年後かわからないがまたイギリスに戻ってきた時に、またこういう心温まるSunday Roastが食べられることを心から祈る。 < 前のページ次のページ >
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